院長の健康まめ知識

2016年10月25日 火曜日

短くなる秋!?地球温暖化の影響がこんなところにも・・

院長の吉野です。皆さんこんにちは。
とても暑かった夏も終わり、また雨ばかり続いた9月も過ぎ、10月後半に入ってようやく過ごしやすい気候となりました。周期的に雨の日はあるものの晴れの日はそれ以上に多く、まさに秋らしい天候といえます。日によっては日中かなり暑くなる日もありますが、多くは20度を少し超えるくらいで、過ごしやすい晴天です。
一方で、晴れた日の朝晩は冷えるようになってきました。雲が少ないために放射冷却現象が起き、朝晩に冷え込むのです。私も先日の明け方、久々に寒さで目が覚めました。真夏に比べ、ぐっすり眠れるようにはなったものの、油断すると風邪をひいてしまいそうです。実際に私の周囲でも、風邪が徐々に流行ってきました。

先日の天気予報で、気になる解説がありました。それは「このところ秋が短くなってきている」というのです。秋というのは夏から冬へ向かう過渡期の季節であり、往々にして短く感じるものですが、「秋が短く」なっているというのは、具体的にどのくらい短くなっているのでしょうか。またそれは何故なんでしょうか。
全国の平均気温の統計によると、2006年から2015年までの10年間では10月が18.2℃、11月が12.3℃、12月が6.9℃と冬に向かって低下しています。これに対して1980年から1989年までの10年間では10月が16.5℃、11月が11.1℃、12月が6.1℃と、やはり月ごとに低下していきます。

この変化をよく見ると、全体として気温が上昇傾向となっていますが、10月の上昇幅が特に大きくなっている事が分かります。すなわち1980年代と比べて直近の10年間では、10月の気温が1.7℃も上昇しているのに比べて11月は1.2℃の上昇、さらに12月は0.8℃の上昇に留まっています。
この変化は、全体的な気温の上昇傾向とともに、10月から12月にかけての気温の低下勾配が、以前よりも急速になっている事を表しています。つまり夏の終わりが遅くなり、それに比べて冬の訪れはさほど遅くない。言い換えると、夏から冬への移行期間である「秋」が、昔よりも短くなっている、ということです。

確かに最近の実感としても、夏がたいへん暑くて長く、冬もそれなりに寒くて長い。それに比べて春や秋があっという間に過ぎ去っていく、という印象があります。春や秋は季節の変化がたいへん早く、とてもせわしないのです。春が短くなっているという統計は分かりませんが、おそらく実際に短くなっているのではないでしょうか。
このような変化の原因としては、どうやら「地球温暖化」の影響がありそうです。温暖化によって陸地も海洋も温度が上昇し、とりわけ夏の気温が高くなります。冬の気温も上昇はしますが、降雪量などの様々な影響を受け、夏ほどの気温上昇ではない。そのため春や秋の急激な気温の変化、季節の早い移り変わりを招いているのです。

そのような傾向からは、今年の場合なども、これから冬にかけて急速に寒くなっていく事も予想されます。もちろん急にといっても、一本調子で冬に向かっていく訳ではなく、暖かくなったり寒くなったりを繰り返しながら冬に近づくのですが、遠くないうちに「つい先日まで暖かかったのに、いっぺんに寒くなった」と実感する事になりそうです。
このコラムでも、つい先日までは猛暑対策や熱中症、夏バテ予防、或いは長雨に伴う体調不良等に関する記事を書いていましたが、これからは当面「寒さ」に関連した記事を書く事になりそうです。寒さは冷えだけでなく、肌の乾燥や風邪、インフルエンザなど様々な体調面のトラブルを招きます。

とはいえ本格的な冬までは未だ日数があります。当面は、秋に特有の体調不良への対策が引き続き必要です。前回までのコラムで「秋バテ」の話をしましたが、これは典型的には、暑い夏による「夏バテ」を引きずり、それに長雨や日照不足、気圧の変化などの影響が加味したような一連の体調不良を指しています。
秋バテの症状は様々ですが、慢性疲労、浮腫み、めまい、不眠、憂うつ感、頭痛、肩凝りなどが比較的目立ちます。今後は寒くなるにつれ、手足の冷えや肌荒れ等が加わります、また既に風邪が流行り始めており、長引く風邪やインフルエンザ、気管支炎などの方が増えていくものと予想されます。

秋から冬の初めにかけての体調管理には、特有の工夫と知恵が必要なようです。それでは具体的に、どのような取り組みが求められるのでしょうか・・(続く)

投稿者 蒲田よしのクリニック | 記事URL

2016年10月 1日 土曜日

湿気・気圧の変化・日照不足・・意外と複雑な「秋バテ」

院長の吉野です。皆さんこんにちは。
それにしても毎日のように雨が降りますね。地域によってはそうでない所もあるようですが、とりわけ関東地方は本当に雨がちな天候が続いています。台風の影響もありましたが、日によってはザーザーと雨が降ります。1週間のうち、雨が降らないのは2日あるかないかです。だんだん雨を見るのもイヤになってきました。
それに、あまり晴れ間というものがありません。例えば先週23日の天気予報では、これまでの1週間で日照時間が6分間であった、との説明がありました。1週間で6時間、ではありません。たったの「6分間」です!まとまった時間、お日様を見ていないような気がします。十五夜の晩も含め、月も1か月くらい殆んど見ていません。

このような雨降り続きの天候の原因は、主として「秋雨前線」です。誰かが「まるで梅雨のようですね」といっていましたが、まさに梅雨そっくりの気象条件です。日本列島付近に横たわる停滞前線に向かって湿った空気が流れ込み、長雨となっているのです。但し梅雨と違うのは、台風がしばしば来襲してくるということです。
このように雨続きで日照不足の状態を反映してか、体調不良の方が増えています。蒲田よしのクリニックにも、連日のように「体がだるい」「足が浮腫む」「めまいがする」「気分が憂うつだ」などと訴えて来院する方が後を絶ちません。夏バテの時期は一段落しましたが、それとはまた一味違った体調不良が多発しているのです。

体調不良の原因には幾つかの要素がありますが、その一つは「湿気」です。連日の雨天により湿度は高い状態が続いており、それによる健康障害が多発しています。漢方には古来より「水毒(または水滞)」という概念がありますが、これは雨や湿気などの影響で体内の水の流れが滞留し、水が各部位に貯留するため、様々な症状が現れます。
代表的な症状に「浮腫」があります。夕方になると足がパンパンになる、朝起きた時、顔が浮腫んでいる、などがそうです。耳の周辺が浮腫むと「めまい」に繋がります。三半規管内の圧が変化し、めまいを誘発するのです。気道の分泌物が増えると「水っぽい痰」となって現れます。また排尿が阻害された場合には「夜間頻尿」となります。

二つ目の原因は「気圧の変化」です。毎週のようにやって来る台風によって、気圧の急激な変化が起こります。台風以外にも、移動性高気圧や前線の移動により、気圧が大きく変化します。秋口は春先と並んで、気圧の変化が大きい季節なのです。気圧の変化により自律神経やホルモンのバランスに異変が生じ、様々な症状の引き金となります。
低気圧や台風による気圧の変化で誘発されやすい症状の一つに「喘息」があります。気圧の変化により自律神経が不安定となり、気管支が収縮して喘息発作が誘発されるのです。一方で「関節リウマチ」の方にとっても気圧の変化は憂うつなものです。関節腔内の圧が変化し、強い痛みを誘発しがちです。また「めまい」も起きやすくなります。

次に「日照不足」という要因も軽視できません。日光を浴びるとビタミンDが体内で産生され、カルシウムの吸収の促進を始めとして、多様な健康上の作用をもたらしますが、日照が足りないとビタミンD不足を通して、骨や皮膚、メンタル、体調全般に関する様々な不調を引き起こしやすくなります。
日照が不足すると一つには、免疫力が低下し風邪などをひきやすくなります。さらにカルシウム不足と相まって、メンタル不調の誘因となります。北国などに多い「冬季うつ病」と共通した要因といえます。また長期的な変化として、やはりカルシウム不足も関係した骨粗しょう症の増悪を招くとされます。いわば「心も骨も弱くなる」のです。

一方で初秋は、暑い夏の続きの季節であるため、いわゆる「夏バテ」的な体調不良を引きずっている人が少なくありません。すなわち暑さのための食欲低下、体のだるさ、不眠傾向などの症状が、涼しくなってきた秋の初めの時期までも、ダラダラと続くのです。このような状態を「秋バテ」と表現する向きもあるようです。
その秋バテですが、今年は例年よりも蒸暑さが長引いたため、とりわけ悩まされる方が多いような印象です。秋バテによる不調をベースとして、長雨や台風、日照不足の影響が複合的に関わり合い、しつこい体調不良となっているのです。このような一連の気象条件の変動に伴う体調不良は「気象病」とも呼ばれています。

こうした厳しい気象条件の中でも健康を良好に保つためには、どのような工夫が必要なのでしょうか・・(続く)

投稿者 蒲田よしのクリニック | 記事URL

蒲田よしのクリニック 住所 〒144-0052 東京都大田区蒲田5-27-10 蒲田TKビル1F ホームページを見たとお伝えください。 電話番号 03-6424-7071