院長の健康まめ知識

2014年2月25日 火曜日

自然治癒力を高め無理なく治癒へ・・漢方薬は体に優しい治療

(続き)・・ソチオリンピックが2月23日をもって閉幕しました。今になって感じますが、あっという間に終わってしまいましたね。日本の獲得メダル数は計8個で、長野オリンピックに次いで2番目に多く、海外で開かれた冬季オリンピックの中では最多という好成績です。一時期は低迷気味だっただけに、日本チームの「復活」を印象付ける大会となったのではないでしょうか。
日本選手も含め、大会全般としては概ね「成功」だったといえそうです。開催前は準備不足やテロの危険などが指摘されていました。また当地は暖冬による雪不足で、人工降雪機をフル稼働して雪を何とか確保した模様です。実際にふたを開けてみればテロは発生せず、大きな混乱もなかった模様です。アルペン種目の一部にコースの乱れがあったものの、競技者や観戦者の評価は予想以上に悪くなかったのではないでしょうか。

これまで日本では1972年の札幌オリンピック、1998年の長野オリンピックと、これまで2度の冬季オリンピックを開催しました。その度にスキーやスケートなどのウィンタースポーツ熱が盛り上がったものですが、今世紀に入ってからは落ち込みが目立ち、スキー場の客入りが減少を続けるなど、凋落傾向に歯止めがかかっていません。
ただ今回のような冬季オリンピックの盛り上がりや日本人選手の活躍、それに様々な新種目の登場などが重なり、ウィンタースポーツが再び隆盛に向かう可能性は充分にありそうです。特に6年後には2度目の東京オリンピックの開催が決まっており、全般的なスポーツ熱の向上に乗っかる形で、スキーやスケート、スノーボード、カーリングなどに取り組む人が増えてくるのではないでしょうか。


さて今回は、蒲田よしのクリニックに於ける「漢方療法」に関して説明いたします。

薬には大きく分けて「西洋薬」と「漢方薬」があります。西洋薬には降圧剤や血糖降下剤、鎮痛解熱剤、抗生剤、抗がん剤など様々な種類がありますが、共通する特徴として、ある特定の症状を軽減する、あるいは特定の病原菌や腫瘍を殺傷する、そして大なり小なり副作用を伴いやすい、などの点が挙げられます。
これに対して漢方薬は、一つの薬剤が幅広い作用を示す、身体の自然治癒力を高める、副作用が少ない、体質によって効果に差が出る、などの特徴があります。漢方薬の種類を選ぶ際には、症状だけでなく、体質(「証」という表現をします)も考慮に入れることが重要です。すなわち体力が充実しており体温の高い場合は「実証」、体力が低下しており体温が低い場合を「虚証」、その中間を「中間証」などと分類します。

現代は特定の病原菌により罹る病気が減少し、糖尿病や高血圧などの生活習慣病、喘息などのアレルギー疾患、うつ病などの精神疾患などに罹る人が急増しています。これらの病気は多くの場合、原因が一つではありません。従って特定の症状や原因に焦点を絞った西洋医療では、効果が表面的あるいは一時的、限定的である場合が多く、病気を根本から改善させる力は意外と弱いのです。また副作用の問題も無視できません。
これに対して漢方薬は、症状を緩和させる速度はややゆっくりであるものの、身体の機能や臓器のバランスを取りながら、無理なく身体の治癒力を向上させるように作用します。薬によって相違はありますが、解毒力や免疫力、代謝力を高め、ホルモンや自律神経のバランスを調整する、などの作用を示します。しかも漢方薬の多くには、重篤な副作用がありません。

それでは実際の漢方薬の処方例を見てみます。例えば我々に身近な「風邪」に関してですが、西洋医学では風邪の症状を抑えることに主眼が置かれます。即ち発熱や頭痛に対しては鎮痛解熱剤、咳に対しては鎮咳剤、痰に対しては去痰剤、という具合です。
これに対して漢方薬は症状を抑えるだけでなく、体質に合わせ抵抗力をつけることを重視します。例えば実証で高熱があり、節々の痛みがある場合は「葛根湯(かっこんとう)」が向いており、中間証で鼻水や痰、のどの痛みがある場合は「小青龍湯(しょうせいりゅうとう)」が適応となります。一方、虚証で空咳が続き、ぜんそく様の症状がある場合には「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」の処方が適切です。

次に40代から50代の女性が悩まされる「更年期障害」の場合を考えてみます。女性は更年期になると女性ホルモンの分泌量が急激に減少し、それに伴い動悸や多汗、のぼせ、冷え、頭痛、肩凝り、倦怠感、めまい、不眠などの多彩な症状に見舞われます。西洋医学では症状に応じ、鎮痛剤や精神安定剤、睡眠導入剤などの薬剤投与、あるいはホルモン補充療法などが行なわれます。
一方で漢方薬の場合、ホルモン周期の調整や自律神経の安定化などを複合的に行なう様に作用します。例えば虚証で貧血気味、めまいや倦怠感が目立つ場合には「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」が適切で、中間証で肩凝り、イライラ感、生理痛が強い場合には「加味逍遥散(かみしょうようさん)」が向いています。一方、実証で多汗、のぼせが強く、頭痛がある場合には「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」の良い適応です。

漢方薬は他の治療法との組み合わせも可能で、相乗効果も見込めます。例えば蒲田よしのクリニックに於いては、プラセンタ注射やラドン温浴、栄養療法、各種点滴療法などとの併用によって、優れた相乗効果が得られています。

次回は「禁煙療法」について解説します・・(続く)

投稿者 蒲田よしのクリニック

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